従業員数300名の医療機器関連メーカーでの事例
社長の悩み
「営業畑出身ではないので、営業の実態が見えない。感覚知で捉えられない」
具体的には・・・
私は、大学を卒業して大手メーカーでエンジニアをしていた。品質管理部門にもいたことがある。
父親が病気で倒れてからは、会社を辞めて父親の会社に来て、そして社長になった。
親父の資産を使いながら何とかやってきた。
取締役の皆さんのやり方で引っ張ってもらいながら、
業界のこと、取引先のことも分かってきたし、やっと経営のかじ取りもできるようになってきた。
しかし、環境が大きく変わっているうちの業界で、営業担当のY専務のやり方では先行きがないと感じています。
私には営業経験もないから営業の本は読んだし、知人・友人、同業社長の教えもいただいて、何とかしようとやってきたが。。。
取締役や社員には言えないが、ウチの会社の営業が分からない。
ウチの営業マンたちとの付き合いも薄く、営業現場で起こっている実態が分からない。
というよりも営業をやったことのない私には感覚的に掴めない・・・
ここ数年、売上低下が続いていて手を打たないと危ないが、明るい未来が見えない・・・
二代目社長への支援策
フェーズ1:右腕候補を特定して育成する。(3ヶ月)
フェーズ2:育成の継続と営業会議改革(3ヶ月)
フェーズ3:営業と開発部門の連携強化と開発者育成(3ヶ月)
フェーズ4:特許の活用(取り組み中)
(1)フェーズ1~2:右腕候補を特定して育成する。
①社長ヒアリング
社長の悩みをヒアリングし、売上を創れる、社長が信頼できる、社長の右腕を育成することに合意。
②社長の右腕候補の選定(見立てて選ぶ)
・候補者として取締役営業本部長、営業部長を挙げ、山碕が候補者探しであることを伏せて面談。
・取締役営業本部長は、調整型タイプで、戦略思考が薄く、施策を積極的に打ち出していく対応でない。営業部長は、論理的思考に課題があるものの、北関東営業所の責任者時代に営業のやり方を自ら作り、実績に繋げた経験がある事。営業課長や営業担当者育成に積極的である事。これらのことから営業部長を右腕候補として選定。
③育成コーチング
・営業部長と山碕の1on1(1対1)コーチング・セッションを3週間に1ち度の頻度で実施。
・営業部長から現状をヒアリングし、売上増につながらない(売上減になっている)原因を
営業部長と一緒に分析(教育・育成を兼ねるために)
・売上減少から売上増加につなげるための営業戦略を営業部長と一緒に策定(教育・育成を兼ねるために)
・営業戦略実現のためのアクションプランを一緒に作成し、営業部長の現場実践とセッションでの振り返りと修正をサイクル化
・コーチング・セッションを継続的に行う中で、営業部長の視座の低さ是正、思い込み(視点の狭さ)や固定観念の排除を行い、リーダーシップを開発。
・現場実践に移していく中で、営業会議のやり方に問題があることを一緒に発見。社長と相談し、田嶋氏が専門とする「会議改革」をスタート。
(2)フェーズ2:営業会議改革
①営業会議実態の把握
・田嶋氏に営業会議に参画してもらい、現状の問題点を洗い出す。
②会議改革
・田嶋氏主導により、営業部長のファシリテーション力強化と会議方法(準備・進め方・まとめ方)改革を実行。
(3)フェーズ3:営業と開発部門の連携強化と開発者育成
①右腕育成コーチングでの新しい課題発見と解決策導入
・営業部長とのコーチングセッションを進める中、商品開発・改良する開発部門と営業部門との連携に大きな問題があることを発見。営業部長が主導的に売上を増加するための連携施策を開発部門を巻き込みながら実践し始める。
・その中で、中長期的な会社の課題として、新規商品の開発と市場導入が競合他社よりも遅いことが判明し、賀門氏主導による開発者育成を開始。
(4)フェーズ4:特許の活用
①社長への更なる売上増加策の提案と導入
・山碕(営業:右腕育成)、田嶋(会議改革)、賀門(開発者育成)で社長との信頼関係を深めた二代目社長支援研究会として、更なる売上増加策として特許の棚卸と、収益化を提案。
・現在、橘氏の特許仕訳により、商品戦略を見直しつつ、協業の候補企業との検討会を開始。